前回の続きです。
海辺のPorto Cervoでリゾート気分をしばし味わった後に、IL RIFUGIO NUOROの長男が迎えに来てくれて、内陸のNuoroに移動しました。Olbia空港からは車で1時間くらい、サルデーニャ島の真ん中にあります。
コスタ・スメラルダは、アラブ系の王子様が60年くらい前に、綺麗な海以外は何‼もなかったところを整備して作ったという比較的新しいリゾート地なのでギリシャやメキシコやアメリカのリゾート地と似た雰囲気がありますが、サルデーニャ島内の昔からある町は、またガラリと雰囲気が違います(同じ海辺でも、クラシックな街並みの南の港町Cagliariカリアリもまた、オススメです)
ホテルの部屋には結婚式の参列者用の袋が届けられていました。
中身は、スケジュール表やミントの飴、車に付ける飾り、ティッシュ(感動の涙を拭くためかな?涙もろい僕には必須アイテムです)などが入っています
ライスシャワー用の玄米も入っています
結婚式当日は朝からあいにくの雨でしたが、イタリアでは雨は豊かさの象徴とされているので、雨に濡れた新婦は幸運である、という言い伝えがあるそうです。
イタリアに滞在中、結婚式の日だけ雨だったよと言うと、大人も子供も口を揃えて、”Sposa bagnata, sposa fortunata."と言っていました。
雨だ↓と憂鬱になるよりも、恵みの雨だ↑ラッキー‼と考えられるのって、素敵ですよね。
雨の中、愛する新郎と父親にエスコートされて幸せそうに輝く新婦の笑顔が眩しかった!
正統な教会式は初めて参列します。
日本のように右側が新郎の親族や友人の席で左側が新婦側、というような決まりがあるのかなと思って念のため聞いてみたら、どこでもいいよ!と言われました
色々と未知の進行があって興味深かったです
新郎新婦が教会から出てきたところで、新婦の母が手に持っている、飴をたくさんのせた陶器のお皿(新婦が実家から選んできたもの)を地面に落として、パーン!と割ります。
筒状の大型花火のようなクラッカーとライスシャワーで盛大に祝います
挙式後は、Porto Ottioluという東側の海辺にあるホテルの披露宴会場にそれぞれの車で移動しました。
この入り口でも入場前にまたお皿を割っていました。
たくさん割れば割るほど、幸せになるそうです
お菓子でできたブーケ
食前酒と共に軽食が振舞われます
チーズや生ハム類、サンドイッチや揚げ物、果物など、皆さんかなり勢いよく食べているので、食事はまだしばらく先なのかな?と思っていたら、なんと直後でした!
さすが・・・イタリア人の胃袋には負けるなぁ!と思った瞬間でした。
会場の入り口にある表で自分のテーブル番号を確認してから着席します。テーブルのどこに座るかは自由です
新郎が作っているワインが置かれていました
何百人も集まっていましたが、これでも少ない方だそうで、新婦の母親の地元では800人くらい集まるのが普通だそうです。
料理は年配のウエイターさん達が慣れた感じでテキパキと大皿に盛ったのを持ち運び、1人ずつ好きな分量だけサーブしてくれました。サービスマンの層が厚いなぁ、と感心。
日本では老舗のホテルやレストランを除いて、どうしても披露宴会場は、配膳のアルバイトさんが主流になってしまっていますよね。
ベテランにサーブされる心地よさを堪能しました。
新しい料理が運ばれる度に(それ以外のタイミングでも)、皆んながお皿やグラスをカトラリーでカンカンカンカン打ち鳴らしたりテーブルを手の平でドンドンバンバン叩いて、新郎新婦にお腹の底からフッラー!フッラー!と掛け声をかけたり、キスをするようにキス!キス!キス!と囃し立てていました。
食後は、アペリティーヴォの部屋のテーブルにサルデーニャの伝統的なお菓子がズラリと並べられていました。
各々好きなものをとって、エスプレッソを頼んだり、食後酒を頼んだりしていました
手前の綺麗な細工が施してあるのが、新婦の地元であるサルデーニャの伝統的なお菓子
奥が、新郎の地元であるボローニャの伝統的なお菓子です
食事が終わったら、夜中過ぎまで延々と続くダンスタイムが始まります。飲んで、踊って、飲んで、踊って・・・ここでもまたイタリア人のスタミナに脱帽!
皆、各自好きなタイミングでお祝い金を包んだ封筒を新婦に渡して挨拶をして帰っていました。
伝統をしっかりと踏まえつつ、新郎新婦の個性も出ていて、礼節をわきまえた中でも皆がのびのびと楽しんでいて、素晴らしい結婚式でした。良い経験をさせてもらいました。